乱読のかけら (2023年5月)
格安エアラインで世界一周、光あるうちに、日蝕、食通知ったかぶり、家族写真、妻 乱読のかけら (2023年5月) 格安エアラインで世界一周 下川祐治 新潮文庫(2009年7月1日発行・初版) LCCが日本にも就航し始めた頃に、LCCをできるだけ利用して世界一周した人の旅行記です。観光はほとんどせず、旅行の前に予約もせず、旅の途中で飛行機を予約し、ただ安い飛行機で世界一周をすることを目的とした旅行というものの意味が私には理解できません。 光あるうちに 三浦綾子 新潮文庫(2006年12月25日発行) 三浦綾子が書いたキリスト教入門書です。三浦綾子の小説は素晴らしいですが、このキリスト教解説本に書かれていることは、私とはかなり違った信仰、考え方で、もし現実に彼女に会って信仰の話をしたら、意気投合をすることはなかったろうなあ、と思いました。 日蝕 平野啓一郎 新潮文庫(2005年6月5日発行) 平野啓一郎のデビュー作で芥川賞受賞作品です。中世ヨーロッパのキリスト教を勉強して書いたことはよく分かりますが、視点が、優等生が一所懸命悪ぶっているような感じであることに、物足りなさを感じました。もっと破裂していたら、面白かったのにと思います。 食通知ったかぶり 丸谷才一 中公文庫(2010年2月25日発行・初版) 50年前の日本全国の名店案内です。今、それらの店がどれだけ生き残っているのかに興味があります。酒に関する記述は甘口、辛口ぐらいしかありません。当時は今のような大吟醸などがなく、かなり不味い酒を飲んでいたので、詳しい描写が書けなかったのだと思います。 家族写真 荻原浩 講談社文庫(2015年4月15日発行・初版) どこにでもいるような人のちょっとした体験の短編小説集です。読んでいて親近感を感じる話もあるし、ただ「なるほど」と思うだけの話もありました。私は「住宅見学会」が一番面白いと思いました。ちょっと見ではわからない家族の恥部が見えてしまうのは痛快です。 妻に捧げた1778話 眉村卓 新潮新書(2018年1月20日発行) 奥さんが癌の宣告を受けてから、亡くなるまでの1778日間、毎日1つの話を奥さんのために書いた小説家の話です。引用されている奥さんのために書いた話自体は、それほど面白くはありませんでしたが、著者がそこまで誠実に毎日書き続けたことには感動しました。 翻訳&通訳なら桜コンサルタント社にお任せ! Tel: +603-5638 3001 info@sakura.net.my http://www.sakura.net.my
