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乱読のかけら (2020年2月​)

pbcol哲学はなぜ役に立つのか?、ベルリンは晴れているか、相続の日本史 乱読のかけら (2020年2月​) 哲学はなぜ役に立つのか? 萱野稔人 サイゾー(2017年2月17日発行)哲学的思考を使って現代社会を読み解く本です。政治経済的な視点で現代の事象を分析するだけでは見えて来ない物事の本質が、哲学的思考を使うことで見えてきます。それが歴史的な文脈の中でも整合性を持って説明されています。 ベルリンは晴れているか 深緑野分 筑摩書房(2019年1月25日発行)戦中戦後のベルリンを舞台にした小説で、ナチスの犯罪を告発する意図を持った意欲的作品なのでしょうが、私にはダラダラとつまらないことを書き連ねた駄作にしか思えません。日本人にはこの手の海外歴史小説は無理だと思います。 相続の日本史 安藤優一郎 日経プレミアシリーズ(2017年6月8日発行・初版)日本の歴史を相続という切り口で再編した本です。取り上げられている歴史的事実が、私がよく知っていることが多く、興味を持って読むことができました。長子相続制は日本の絶対的な伝統ではないことなどを知ることができました。 ダイイング・アイ 東野圭吾 光文社文庫(2019年2月5日発行)とても面白かったです。暴力を受け、記憶喪失になった主人公が記憶を取り戻す中で、様々な事実が明らかにされていく展開に引き込まれてしまいました。テレビドラマ化もされたとのことですので、ぜひテレビでも見たいと思いました。 言葉にできるは武器になる 梅田悟司 日本経済新聞出版社(2017年2月7日発行)タイトルから受けた印象とは内容が違うように感じましたが、考えをまとめ、表現していくための方法論としては、極めて役に立つものだと思います。数々のキャッチコピーをヒットさせてきた著者の方法論だから説得力があります。 激しく考え、やさしく語る 山折哲雄 日経プレミアシリーズ(2019年3月8日発行・初版)日経新聞に掲載された著者の「私の履歴書」が前半、後半は様々なテーマに関する対談の記録です。「私の履歴書」は誰のものを読んでも面白いのですが、宗教学者の山折哲雄という人のものも、例にもれず、面白く読むことができました。 翻訳&通訳なら桜コンサルタント社にお任せ!Tel: 03-5638 3001info@sakura.net.myhttp://www.sakura.net.my

乱読のかけら (2020年1月​)

pbcol蜜蜂と遠雷、音の記憶、世界でいちばん貧しくて美しいオーケストラ 乱読のかけら (2020年1月​) 蜜蜂と遠雷 恩田陸 幻冬舎(2017年4月15日発行)音楽をこれほどまで詳細に言葉で表現しえた作家を私は知りません。これは音楽にとって、歴史に残る小説だと思います。現実には絶対にあり得ない天才ピアニストたちの競演が、小説の中で実に大胆に、しかし繊細に描かれています。 音の記憶 小川理子 文藝春秋(2017年2月25日発行・初版)パナソニックの女性役員の自伝です。タイトルから期待したような内容ではありませんでした。悪く言えば、パナソニックの役員まで登りつめながらも、ジャズピアニストとしても売れているよ、と自慢しているような感じの本です。 世界でいちばん貧しくて美しいオーケストラ トリシア・タンストール 東洋経済(2013年9月12日発行・初版)原賀真紀子訳ベネズエラの音楽による社会変革の試みは、本当に素晴らしいです。こんなことが貧しい国々で実現したら世界は変わると思います。ただこの本の日本語のタイトルはほとんど騙しに近いと思いました。内容は全く違います。 経済学なんて教科書だけでわかるか!ボケ!! でも本当は知りたいかも。 さくら剛 ダイヤモンド社(2019年2月27日発行・初版)それなりに面白い経済学入門書です。解説のための例が、私のような平成時代を日本で全く過ごしていない人間には未知のことも多く、返って難しくなっています。「ドラクエ」って何?と思ったらこの本は読まない方がよさそうです。 天才を殺す凡人 北野唯我 日本経済新聞出版社(2019年2月8日発行)期待したより内容は薄く、学ぶことは少なかったように思います。私は今まで、ギャンブラーのような起業家には会いましたが、天才と思えるビジネスマンに会ったことがありません。ほとんどの職場には天才などいないように思います。 その英語、ネイティブはカチンときます デイビッド・セイン、岡悦子 青春出版社(2013年9月30日発行)この本の英語ネイティブとは、おそらくアメリカ人の教育を受けた人たちだと思います。私のように英語をほぼマレーシア人とのコミュニケーションだけに使っている人間にはあまり役立たないというか、意味がない本だと思いました。 翻訳&通訳なら桜コンサルタント社にお任せ!Tel: 03-5638 3001info@sakura.net.myhttp://www.sakura.net.my

乱読のかけら (2019年12月​)​

pbcolファクトフルネス、『民族』で読み解く世界史、朝の祈り 夜の祈り 乱読のかけら (2019年12月) ファクトフルネス ハンス・ロスリング 日経BP社(2019年2月1日発行)上杉周作・関美和訳目から鱗が落ちた本です。私たちの中にある思い込みの世界は、真実とかなり違っていることをこの本から学びました。世界を見る時の10の思い込み本能を打破し、ファクトフルネスの理論を使って、世界を見てみたいと思いました。 『民族』で読み解く世界史 宇山卓栄 日本実業出版社(2018年9月1日発行)世界の民族に関する私の知識がこの本で一新された気分を味わいました。特に朝鮮半島は、ソウルの漢江から北はツングース系満州人の地で、南は韓人の地、高麗や李氏朝鮮は満州人の王朝だったことなど、新しい知識が得られました。 朝の祈り 夜の祈り J・ベイリー 日本キリスト教団出版局(2015年5月20日発行)新見宏訳クリスチャンが毎日の祈りのために使う祈祷書です。クリスチャン以外の人は、倫理学の詩として読むと面白いかもしれません。毎日朝晩1つずつ祈りを祈るようになっており、私は1カ月かけてこの祈祷書を読み、日々励まされました。 英語のこころ マーク・ピーターセン インターナショナル新書(2018年4月11日発行・初版)翻訳を生業としてきた私が疑問に思ってきたことへの幾つかの回答をこの本の中に見出しました。日本語から英語に訳す際、直訳しては英語として日本語ほどパンチが効かない表現になってしまう事例など、とても勉強になりました。 獅子吼 浅田次郎 文春文庫(2018年12月10日発行・初版)浅田次郎の短編小説集です。短編ですがとても読み応えのある小説ばかりでした。戦時下、食料不足の動物園で処分されるライオンを主人公にした「獅子吼」と満州を彷徨う中佐と少尉の物語の「流離人」は、設定が面白い短編小説でした。 海の見える理髪店 荻原浩 集英社文庫(2019年5月25日発行・初版)荻原浩の短編小説集です。「海の見える理髪店」は直木賞受賞作です。短編ながら、直木賞を受賞して当然と思える構成とストーリーでした。「成人式」は死んだ娘の代わりに両親が若作りをして成人式に出席するという滑稽で悲しい物語です。 翻訳&通訳なら桜コンサルタント社にお任せ!Tel: 03-5638 3001info@sakura.net.myhttp://www.sakura.net.my

乱読のかけら (2019年11月​)

pbcol平成はなぜ失敗したのか、生き方はニーチェに聴け!、観光亡国論、『承認欲求 乱読のかけら (2019年11月​) 平成はなぜ失敗したのか 野口悠紀雄 幻冬舎(2019年2月15日発行・初版)日本罪悪論を唱える左翼の人たちとはちょっと違いますが、日本は遅れた、失敗した、と言うことを人生を通して言ってきた老人が、最後のまとめとして「平成は失敗した」と言って、人生を終わろうとしているような感じがしました。 生き方はニーチェに聴け! 白取春彦 ディスカヴァー・トゥエンティワン(2018年2月25日発行・初版)ニーチェの素晴らしさを一般の人にわかりやすく書いた名著です。もちろん私はニーチェの言葉、つまり哲学の全てに賛成する訳ではありません。しかし何に賛成し、何に反対すべきかを、この本を読んで知ることができました。 観光亡国論 アレックス・カー 清野由美 中公新書ラクレ(2019年3月10日発行・初版)以前、日本の学生をパンコール島の静かなビーチに連れて行った時、彼らが言ったことは、誰もいないビーチはビーチじゃない、でした。芋を洗うような海水浴場こそが彼らの行きたいビーチです。この本は古い観光の概念を押し付けています。 『承認欲求』の呪縛 太田肇 新潮新書(2019年2月20日発行・初版)母校の教授の書いた本ということで、親しみを感じて読みました。金銭などでなく承認欲求という心理が人間を死にも追いやること、また部下の上司からの承認欲求だけでなく、上司の部下からの承認欲求もあることを学びました。 手紙 東野圭吾 文春文庫(2018年6月5日発行)1日に1通は必ず手紙を書く私としては、手紙の負の影響について書かれた小説を読むのは辛かったです。しかし、この小説は、表向きは娯楽ミステリーの顔をしていますが、実は倫理学の本だと感じました。東野圭吾はやはり天才です。 英文法の新常識 鈴木希明 NHK出版新書(2019年2月10日発行・初版)結構色々なことをこの本から教えてもらいました。better than Iとはほとんど言われなくなっていること、イギリス英語でもI have not a penとは言わない、時制の一致もかなり崩れている、条件を表す分詞構文はほとんど使われないなどです。 翻訳&通訳なら桜コンサルタント社にお任せ!Tel: 03-5638 3001info@sakura.net.myhttp://www.sakura.net.my

乱読のかけら (2019年10月​)

pbcol百花、人を奮い立たせるリーダーの力、大清帝国と中華の混迷、大清帝国と中華の混迷 乱読のかけら (2019年10月​) 百花 川村元気 文藝春秋(2019年5月15日発行・初版)私の場合、母が認知症になった6年間は父が介護していたので、この小説の主人公のような苦しみはありませんでした。しかし、もしかしたら、私にも起こっていたかもしれない親の介護は、まさに現代の小説の題材の1つだと思います。 人を奮い立たせるリーダーの力 平尾誠二 マガジンハウス(2017年6月9日発行)私の大学の後輩にあたる平尾誠二の言葉を集めた本です。ラグビーのリーダーとしての言葉ではありますが、この世の中の多くの場面に応用できる真理が含まれています。この人にはもっと長生きをして欲しかったです。残念です。 大清帝国と中華の混迷 平野聡 講談社学術文庫(2018年1月11日発行・初版)シリーズ物の世界史としては、稀なる良書です。清の成立から滅亡までが実にドラマチックに生き生きと描かれた歴史書です。清の歴史だけでなく、日本や朝鮮のような周辺諸国の歴史や歴史の哲学的分析も極めて緻密に書かれています。 乾隆帝伝 後藤末雄 国書刊行会(2016年8月25日発行・初版)タイトルと内容が違うように思いました。この本の内容は、清の乾隆帝時代の天主教への迫害とヨーロッパの宣教師の乾隆帝への奉仕が、カトリックの視点で書かれた記録とその付属文書です。率直に言って、とても読みづらい本です。 隋の煬帝と唐の太宗 布目潮渢 清水書院(2018年5月30日発行・初版)中国の歴史の本の出版が最近少なくなってきている中、この本を見つけ、読んでみました。興味をそそられる部分もありますが、著者が学者のためか、記述が事実の列挙、羅列になってしまっている部分も多く、読みにくい歴史書でした。 新・世界の日本人ジョーク集 早坂隆 中公新書ラクレ(2018年3月10日発行)世界中から日本人がバカにされているジョークを取集して、まとめて書いたのがこの本とのことです。日本人として、あまり気分の良くないジョークもあり、また、そんなことを言う外国人はいないだろうと思うジョークもありました。 翻訳&通訳なら桜コンサルタント社にお任せ!Tel: 03-5638 3001info@sakura.net.myhttp://www.sakura.net.my