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旧友再会、一月物語、星を守る犬、さざなみ軍記・ジョン万次郎漂流記、ユーモア小

乱読のかけら (2023年2月​)

旧友再会

重松清

講談社文庫(2022年6月15日発行・初版)
旧交を温めるということが、60歳を越えてからの私のやりたいことの1つになっています。私の場合、この本のような展開になる前に、旧友への私からのラブコールが無視されたり、拒否されたりすることの方が多く、実は昔、嫌われ者だったのかなあと思うこの頃です。

一月物語

平野啓一郎

新潮文庫(2002年9月1日発行・初版)
この小説の古文調の文章は借り物のような感じで、明治の文豪が書いた古文調とはなんとなく違い、違和感を感じました。ストーリーの展開も平野啓一郎の他の小説のように引き込まれていくという感じではなく、なんとなく読み通しただけだったと感じた本でした。

星を守る犬

村上たかし

双葉文庫(2011年6月9日発行)
映画のノベライズ版です。ぜひこの映画を見てみたくなりました。特にこの犬がどういう演技をするのかに興味を持ちました。私も犬と20年間一緒に暮らしたので、オーナーが亡くなってしまった犬の悲しさに共感し、人にとっての犬の存在について考えさせられました。

さざなみ軍記・ジョン万次郎漂流記

井伏鱒二

新潮文庫(1986年9月25日発行)
「さざなみ軍記」は平家物語の時代の設定で、瀬戸内海での源平の戦いを平家の少年の視点で書かれています。「ジョン万次郎漂流記」は、多くの作家が取り上げた人物の伝記の1つですが、ジョン万次郎の学びに対しての作者の思いが好意的に書かれているのがよかったです。

ユーモア小説集

遠藤周作

講談社文庫(2021年3月21日発行)
遠藤周作のユーモアは、私にとってはエロく、ブラックな感じがしました。デヴィ夫人がお風呂でおならをしたことを正直に言った話など、カトリック作家が書く小説というイメージからはかけ離れた内容の短編小説ばかりで、私はあまり好きになれませんでした。

日航スチュワーデス・魅力の礼儀作法

奥谷禮子

亜紀書房(2004年1月31日発行)
こういうタイトルの本だと、多くの人にプレゼントに応募してもらえるのではと思い、今回取り上げてみました。昔は飛行機に乗る楽しみの1つがスチュワーデスさんでしたが、今はそういう時代ではないので、彼女たちの礼儀作法はそれほど重要ではないように思います。

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