Hello Malaysia

子どもの脊柱側弯症

脊柱側弯症とは、人の背骨が通常S字、またはC字に湾曲する症状です。思春期の子どもに多い症状で、軽度の場合は日常生活にそれ程支障はないものの、重度のケースだと、健康被害を及ぼす可能性があります。

研究によると、脊柱側弯症は当地の人口の2~3%、つまり60〜90万人に影響を与えています。思春期に発見されることが最も多い症状ですが、状態が青年期に急速に悪化することがあるため、親御さんは定期的にお子様の背骨のチェックをすることをお勧めします。早期に発見されるほど、深刻な問題を防ぐ可能性が高くなります。肩、肩甲骨、腰の高さや位置がアンバランスなのは、脊柱側弯症の最も一般的な徴候の1つです。不均一なお尻の位置、一方の肩甲骨が他方よりも突き出ているかどうかも確認しましょう。

学校の定期健診の一部に側弯症検査を取り入れることも、早期発見に役立ちます。学校と政府の協力が鍵となるかと思います。例えば、ALTY整形外科病院では、製薬会社「Viatris」と協賛し、クランバレー地区で側弯症検査を実施し、250人以上の検査を行いました。その中で、多くの親御さんが、脊柱側弯症についてどのような兆候をチェックするべきかをお分かりでないことがわかりました。この検査イベントを通じて、保護者の方々に、脊柱側弯症の初期の兆候や治療法、正しい姿勢を保つ方法についてお伝えすることができました。

ご自宅での定期的なチェックでも分からない場合は、できるだけ早く医師に相談し、診察やX線検査などを受けましょう。総合的な検査ができない病院もあるため、必ず専門医のいる病院で診察を受けてください。特に成長期の子どもで背骨の湾曲が20度未満の場合、悪化しないように観察が必要です。十分に背骨が成長した子どもの場合、より詳細な情報を得るために、X線にMRIなどを加え、多くの検査が必要になる場合があります。最新のEOS画像システムを使えば、X線の放射線量の4分の1で脊椎の詳細な画像を得ることができます。

脊柱側弯症は予防が難しいものの、早期発見のための対策を講じることで状態の悪化を遅らせ、手術を避けることができます。保護者の皆さまや学校の先生方は、子どもたちが安全で健康で明るい未来を持てるように注意を払い、お子様が正しい姿勢を保つ習慣を身につけられるようにサポートをしてあげてください。

ウォン チュン チェク 医師

ALTY Orthopaedic Hospital
+603-2787-0500
www.altyortho.com