Hello Malaysia

INJURY AND REHABILITATION

怪我・リハビリ

マレーシアでの日常生活やスポーツ、仕事において、時には望まない怪我や痛みに見舞われることもあります。症状がひどくなる前に受診し、適切な治療を受けることが大切です。

普段の生活のなかで手や足をぶつけて、打撲をしてしまった。歩いていたら躓き、捻挫してしまった。家具や壁の隅っこに足の指を引っ掛けたり、足の指を踏まれて骨折してしまった。その他にも、切り傷や火傷など、日常での怪我に気を付けてはいても避けられないこともあります。マレーシアは常夏の国ですので、肌の露出が多くなりがちであったり、車社会のため日本よりも歩道整備が遅れていることも原因かもしれません。

スポーツにおいては、クラブをスイングして体を捻るゴルフの後に、腰や背中、肩等の痛みが出ることがあります。また、ラケットのスイング動作を繰り返すテニスやバドミントンでは、テニス肘と呼ばれる肘周囲の痛みが出ることがあります。仕事においては、PCの長時間利用で手首を痛める手根管症候群や、姿勢の崩れで腰痛を引き起こすこともあります。

マレーシアに来てから、ゴルフやテニス、バドミントン等の人気のスポーツを始められる方や再開される方は非常に多いです。また、デスクワークだけではなく、通勤の長時間ドライブによって腰痛になられる方も多いです。

日本では四十肩や五十肩とよく言われますが、マレーシアではフローズンショルダーと言われます。四十肩や五十肩の正式な疾患名は肩関節周囲炎と言われ、主に四十歳以上の中高年層に見られる肩の痛みや動きの制限が出る症状で、実はその年代の方しかならないというわけではありません。若い世代の二十代や三十代でなることもあれば、反対に六十歳を超えてからなることもあります。一般的には、肩の関節包や腱の周りの組織が炎症を起こすことによって引き起こされます。

四十肩、五十肩の原因は正確には分かっていませんが、炎症や筋肉の硬直が関与していると考えられています。遺伝的な要因や生活習慣、ストレス、姿勢の悪化などが影響する可能性もあります。

これらの筋肉や骨・関節系疾患の治療には、症状軽減や運動制限の改善を目指すため、薬物療法や理学療法(リハビリテーション)、ストレッチ、運動療法が利用されます。ただし、具体的な治療は個々の症状や状態によって異なるため、医師との相談が重要です。

まずは医療機関を受診して頂き、医師の診断を仰ぎます。痛みや腫れ、熱感、赤み等がある場合、診断にはレントゲン等の画像診断が有用です。骨折等があればすぐに適切な処置ができ、骨折等が無ければ軟部組織等の損傷との診断ができます。このような診断があることで、その後の適切な治療計画が立てられ易く、痛みや症状の慢性化を防ぐことができます。

日本では、一般的に国民健康保険や社会保険に加入することで、基本的な医療サービスが受けられます。これには、診療や入院、手術、検査、薬剤の一部負担などが含まれます。当たり前のことですが、他国ではこの保険制度は適応不可となります。そのため、治療費は全額自己負担になることがあります。では、海外に移住した場合は全て自己負担になってしまうのでしょうか。

多くの駐在員の方は、会社で海外旅行保険に加入していることが多いようです。海外旅行保険は、日本国内から海外へ旅行や移住する際に発生する様々なリスクや緊急事態に備えるための保険です。保険内容は保険会社やプランによって異なりますが、このサービスを利用することによって診察だけではなく、薬物治療や理学療法(リハビリテーション)を保険負担で利用することが可能になります。また、クレジットカード付帯の海外旅行保険には、自動付帯と利用付帯の2種類あります。先ほどと同様に、適用条件を満たしていれば、保険負担にて診察や治療、理学療法(リハビリテーション)の施術等を受けることができます。

様々な症状が慢性化して、さらにひどい症状になってから受診される方もいます。できれば先延ばしせずに、医療機関を受診してください。

医療機関についてですが、まずはかかりつけとなる近場のクリニックを見つけておくとよいと思います。マレーシアの多くのクリニックは、日本とは違い受診科目が分かれていません。全ての症状に対して一つのクリニックで受診ができる総合診療科であり、薬の処方や検査等も設備によっては受けられ、理学療法(リハビリテーション)の処方を出してもらうこともできます。

快適なマレーシアライフを送るためにも、身体の異変や痛みを感じたら、かかりつけのクリニックを受診してください。

ビビアン・タン医師
Hibari Clinic
+603-6211-5919
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