Hello Malaysia

専門家へのインタビュー

のぞみクリニックのアンナ先生に、今年の手足口病の傾向や当地での治療について伺いました。

アンナ シム医師
Dr. Anna Sim

Q1. 今年のマレーシアの手足口病の流行状況について教えてください。

周期的に発生し、2~3年ごとに流行するようです。2022年は1月から5月14日までの感染者数が、全国で3万1,661人に達したと政府から発表されました。ちなみにこの感染者数は前年同期(2,121人)の約15倍にあたります。

Q2. 手足口病は、どのような症状を疑えばよいのでしょうか?

口の中や手のひら、足の裏、膝、肘やお尻に赤い発疹ができます。水膨れのような発疹で、大きさは数ミリ程度。また、38℃以下の微熱が出るケースも。発疹はかさぶたにはならず、1週間程度でなくなります。口の中にできた発疹がつぶれた後にできる口内炎はひどく痛みを伴うため、食事や水分を取りたがらなくなります。

Q3. 子どもと大人では症状が違うのですか?

実は、手足口病は、子どもよりも大人のほうが、症状が重く出やすいことが特徴です。まず、発疹の痛みは大人のほうが強く出ます。さらに、全身倦怠感、悪寒、関節痛、筋肉痛などの症状が出ることがあるのも、大人の特徴です。症状は似ていますが、違いは大人と子どもの免疫力の違いです。免疫力が低い人ほど症状が重く、回復に時間がかかる傾向があります。

Q4. 当地では、どのような治療がなされますか?また治療費の目安を教えてください。

一般的には水分補給が重要です。口の中の痛みのために、子どもは食べたり飲んだりするのを嫌がります。そこで、医師は痛み止めを与えることがあります。この痛み止めは、一般的にRM20前後と非常に安価です。ちなみにクリニックで行う、水分補給のための点滴は、目安としてRM150〜400かかります。

Q5. マレーシアで生活する上で、手足口病の予防対策はどうしたらよいですか?

飛沫感染の可能性を減らすために、室内ではフェイスマスクを着用し、できるだけ頻繁に手指の衛生を保つようにしてください。接触感染もありますので、身体的な接触を減らすことで、感染拡大を抑えることができます。

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