バスーンの演奏家だったテレンス氏が、当地で著名なベーカリー「TLB Kampung Attap」のオーナーTommy氏のサワードウに出逢い、ビジネスパートナーとなったのは2018年のこと。2年後の3月、自身の店を開店させたものの、開店5日で、ロックダウン(MCO)になってしまったそう。それでも、レシピ研究の機会と前向きに考え、生地の発酵時間を試行錯誤。最終的に7℃の低温で最低3日発酵させるという方法に行き着きました。
「サワードウの面白いところは、天然酵母を使うため繊細で、温度や湿度で仕上がりが毎回微妙に違うところ。楽器のバスーンも温度や湿度に敏感。それまでの音楽家の経験値が、ここで活かされるとは嬉しい驚きでした」とテレンス氏。水分量多めの生地なので、そのままだとしっとり、トーストするとカリモチになって2通りの楽しみ方あるので、柔らかめのパンを好む方にも好評なんです。