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上司と親は選べない、伊勢物語、恋の花、白蓮事件、そうだったのか現代史、あの日にドライブ、給食のおにいさん

乱読のかけら (2024年4月​)

上司と親は選べない

斎藤茂太

ぶんか文庫(2008年5月20日発行・初版)
30年近く前の1995年に発行された単行本が文庫化されたものですが、現在でも全く通用する内容です。著者は精神科の医師で、医師の視点から世の中を見ており、最近YouTubeなどで盛んにこの手の処世術を発信している人たちの先駆けのような役割を果した人だと思いました。

伊勢物語

川上弘美訳

河出文庫(2023年10月20日発行・初版)
伊勢物語の原文は高校生の頃に小学館の古典文学全集で苦労して読んだ記憶があります。この本のように現代語で、あっさりと訳されていると、実に親しみを持って、伊勢物語を楽しむことができます。できることなら私も死ぬ前に、和歌をやりとりする擬似恋愛でもしてみたいものです。

恋の花、白蓮事件

永畑道子

文集文庫(2014年8月1日発行)
NHKの朝ドラの「花子とアン」で仲間由紀恵の演じた白蓮と吉田鋼太郎の夫の姿があまりにも強烈だったので、テレビとは少し違った2人の様子に戸惑いながら読みました。明治の時代、華族制度や姦通罪など、今とは全く違った環境下での白蓮の大胆な生き方にはハラハラさせられます。

そうだったのか現代史

池上彰

集英社文庫(2011年6月6日発行)
この本で取り上げている歴史が私の生きてきた時代と重なっていて、改めて、「そうだったのか」と感じさせられる部分が多く、自分の人生のとてもよい振り返りになりました。きっと若い人たちにもウクライナやパレスチナの紛争も実はそうだったのかと思う日が来ると思います。

あの日にドライブ

荻原浩

光文社文庫(2020年9月30日発行)
この本を読むと銀行で働いている人が気の毒になります。20年ほど前が舞台になっていますが、今でも銀行には嫌な体質があるかもしれません。20年ほど前、知り合いの銀行の人が後輩たちと飲みに行っているところに遭遇し、あまりに偉そうにしていたことに驚いたのを思い出しました。

給食のおにいさん 遠藤彩見

幻冬舎文庫(2013年10月10日発行・初版)
小学校の給食室に、事業に失敗した若いフランス料理のシェフが就職し、様々な問題に直面しながら、給食のおにいさんとして成長していく物語です。昭和40年代に給食が嫌いだった私には給食の美味しさや素晴らしさはあまりぴんと来ませんでした。今の給食は美味しそうですが。

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