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大逆転、きりこについて、炎上する君、下流志向、みっともない老い方、パーソナル・プラットフォーム戦略

乱読のかけら (2023年10月​)

大逆転

高杉良

講談社文庫(1994年1月31日発行)
昭和44年1月1日の読売新聞がスクープした第一銀行と三菱銀行の合併の未遂を題材にしたビジネス小説です。私は小学1年でこの事件のことは知りませんでしたが、当時の福田赳夫大蔵大臣や大平正芳通産大臣は知っており、ある面身近に感じて、一気に読んでしまいました。

きりこについて

西加奈子

角川文庫(2015年8月15日発行)
直木賞受賞作です。ブスな女子・きりこが歩んでいく人生がおもしろおかしく、しかし悲しく描かれています。「我輩は猫である」のパロディのような形式ですが、全く別の形へと変化していきます。誰も扱わない題材、しかし実際には存在するような人の話には引き込まれます。

炎上する君

西加奈子

角川文庫(2013年4月10日発行)
「きりこについて」を読んで、西加奈子に興味を持ち、読んだ短編小説集です。どの短編も「きりこについて」ほどのインパクトはなく。表題の「炎上」がネットの炎上の話かと思ったら、そうではありませんでした。西加奈子は一発屋の小説家だったのかもしれません。

下流志向

内田樹

講談社文庫(2010年12月15日発行)
2000年代の若者を観察し、その実態を分析した現代世相の論評です。説明の仕方がうまく、ほぼ全ての内容に納得しました。この本が対象とした時代から15年が経過していますが、今も日本の若者の状況はあまり変わっていないのではないかと思います。嘆かわしいです。

みっともない老い方

川北義則

PHP新書(2011年6月29日発行・初版)
60歳を過ぎた人へのおすすめとのことで、当然私もその対象となります。書かれている内容のほとんどは同意できる内容でした。いくつかの老人の特徴を自分が身につけていることを知り、気をつけなければと思った次第です。「みっともない老い方」をしたくないと思いました。

パーソナル・プラットフォーム戦略

平野敦士カール

ディスカバー携書(2011年12月10日発行)
またこういう自慢タラタラのおっさんの本に出会ってしまいました。アメリカ人かぶれ、というか、バタ臭い匂いがプンプンする本です。もちろん書いている理論はおかしなものではありませんが、謙虚さと誠実さが感じられなくては、どんなよい理論も人は耳を傾けないでしょう。

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