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pradcol豆乳ににがりを入れて作る「豆腐」は、日本人の食卓に欠かせない食

豆乳ににがりを入れて作る「豆腐」は、日本人の食卓に欠かせない食材。マレーシアを含めたアジア圏はもちろん、欧米諸国でも「soybean curd」や「tofu」の呼び方で親しまれています。今回パノーラは、この豆腐にフォーカス。マレーシアで手に入る食材で作る自家製豆腐から、当地のスーパーで手に入る豆腐の種類(+納豆♪)、そして、当地の豆腐を使ったレシピまで、ググッと迫ります。

まずは、当地で自家製豆腐に挑戦!

豆腐特集の初っ端からこんなことを言うのもなんですが…「マレーシアの豆腐って豆の味が薄い」という声を、よく聞くパノーラ編集部(苦笑)。そこで、お料理大好き編集ようこは考えてみた…「そうだ、豆腐を作ってみよう」。昔、日本で暮らしていた時、豆乳とにがりを使って作る、レンチン豆腐にハマっていたのです。でも、モントキアラ周辺で「にがり」を探してみたけれど見つからず、ネットで検索してみると、「エプソムソルト」と言う物質が、にがりの代わりになるらしい!と言うことで、早速購入。日本&当地の豆乳で、自家製豆腐作りに挑戦してみました。

The Making...

豆腐作りの基本のき!

豆腐作りには、日本でいう「無調整豆乳」を使います。「無調整豆乳」は大豆をつぶして絞っただけのシンプルな豆乳のことで、「調製豆乳」は甘味やフレーバーなどを加えて、飲みやすくしたものです。甘いものを好む方が多いマレーシア人故、残念ながら当地には無糖の豆乳が少なく、また、「無調整」という表現も書かれていないため、今回は一般的な当地のスーパーで手に入る、無糖の豆乳で作ってみることに。

エプソムソルトとは?

エプソムソルトの成分は、塩ではなく「硫酸マグネシウム」です。海水にも含まれているミネラル分を多く含むため、日本国外で自家製豆腐を作る際、海水から取れる「にがり」の代用品として使われています。デトックス&疲労回復効果が高いことから、海外セレブの間では、「入浴剤」として、よく使われているのだそうです。当地では、オーガニックの塩コーナーで見かけます。

❶エプソムソルト小さじ1に、水小さじ3を入れて、完全に溶けるまでよく混ぜます。

❷耐熱容器に①のエプソムソルト水を小さじ1入れます。

❸無糖の豆乳を100〜200ml入れます。今回は、小さい器に100ml、大きめの器に200ml入れて、豆腐を作ってみました。

❹泡立たないように、縦方向に10往復程度静かに混ぜます。

❺レンジで1分半から2分加熱します。少し泡立ってきて、固まっているのが見えたら加熱をストップするのがいいそう。

❻タオルなどで包み、10分ほど余熱で火を通します。

100mlの豆乳の方は、液体が少ないからか、知らぬ間に沸騰しすぎてしまい、水っぽい豆乳が完成(苦笑)。

200mlの豆乳で作ったものがコチラ。若干、豆腐らしい塊が見えます。おぼろ豆腐のような、当地の豆腐花(トウフーファ)のような感じ。

200mlで作ると、ゆるめの豆腐ができましたが、目指すは、シルキー且つしっかり固まった絹豆腐。ということで、さらにリサーチを進めると、「大豆固形物」が最低でも9%、しっかりと固めるなら10%以上ないといけないことが判明。ということで、新たに2種類の無糖豆乳を投入して、豆腐作りを進めてみました。

2回目に使った豆乳ご紹介

(左)Home Soy No Sugar Added 3.0 RM5.10/1L
(右)Marusan Unsweetend Organic Soy Milk RM4.90/200ml

1回目に使った豆乳より、写真左上の製品の方が、大豆成分が8%高い!

日本の無調整豆乳(100ml)と、当地の無糖豆乳(200ml)にエプソムソルト水を小さじ1杯ずつ入れて混ぜ、レンチンしてみました。さあ今度こそ、プルンと固まった豆腐はできるのか?!

日本の豆乳で作った方(左)は、ほとんど固まらず。当地産の、大豆成分多めの豆乳の方(右)は、水分と豆腐の部分に、クッキリと分かれていい感じ。右は、1回目の挑戦より少し固めに仕上がりましたが、水切りできるほどは固まりませんでした。

日本の豆乳の方は酸味が強めの味わいに。エプソムソルト特有の苦味が前に出過ぎて、これは実食には向かないかも。一方、後者の方は、大豆の成分が多いからか、豆の甘味や香りが引き立ち、エプソムソルトの苦味も穏やか。スプーンで掬って食べる必要はありますが、熱々のおぼろ豆腐として十分楽しめます。

Interview

当地の3民族の女性に、日頃の豆腐の楽しみ方を伺いました。

Maizatunさん
マレー系マレーシア人

豆腐を使ったメニューは、毎日の食事に欠かせません。 豆腐のサンバル炒めは、私が一番美味しいなと思う調理法。同じマメ科の食材、例えば、当地の「ロングビーン」と合わせるのも味わいがマッチして良いですよ。豆腐は肌にも良いので積極的に食べています。

Santhiさん
インド系マレーシア人

インド系には「ベジタリアン」の方が多いのですが、私もその一人。なので、豆腐は重要なタンパク源として食べている食材なんです。当地の固めの豆腐を油でカラリと揚げて、スイートチリソースで食べるのが一番好きな食べ方ですね。

Angelaさん
中華系マレーシア人

私は絹ごしタイプの豆腐が好きなので、スープや中華風蒸し豆腐にしてよく食べます。豆腐は我が家で、週に3回は食卓に上がる食材です。ちなみに、当地の木綿豆腐は、独特の酸味の強さが気になるので、あまり食べないようにしています。

当地のスーパーで買える!
豆腐&納豆集めてみました

ローカルの方々へのインタビューからも分かるとおり、マレーシアで豆腐は、民族を超えて愛される食材のよう。このページでは、当地のスーパーで購入できる様々なメーカー・種類の豆腐と、日本人が愛してやまない納豆をご紹介します。

CF Smooth Tofu Lembut
RM1.30/300g
筒状の絹ごし豆腐は、開け方に困ってしまうことがありますが、包丁で袋ごと、真ん中を真っ二つにするように包丁を入れると、スルッと袋から取れます。間違って左側の「開け口」のような部分から絞り出してしまうと、固形の絹ごし豆腐が一気に豆腐スムージーになってしまうので、要注意ですよ。

CF Japanese Pressed Tofu
RM2.6/ 400g
漢字で「日式板豆腐」と書かれた同品。「日式」とは、日本風の意味ですが、日本の木綿豆腐に近い食感の豆腐です。当地の豆腐の中では、大豆の味わいがしっかりしている部類に入ります。1パックで400gと、日本の地方の一丁分。水気をしっかり抜けば、揚げ出し豆腐も作れます。

CF Smooth Tofu
RM1.30/300g
当地のスーパーでよく見かけるこちらは絹タイプの豆腐。その安さ故か、大豆の甘味があっさり目なものの、味噌汁などでデイリーに使う分には申し分なし。かなりやわらかめなので、容器から取り出すときに崩れやすいのは玉に瑕ですが、容器の底の四隅に、キッチンバサミなどで軽く切り込みを入れてから取り出すと、パカッとキレイに取れやすくなるので、お試しあれ。

Lo Sam Fried Traditional Tofu
RM2.90/180g
日本でいう厚揚げ豆腐です。厚揚げと言っても、日本のものよりも薄めの作りで、油で揚げた部分もフニャッとなっています。木綿豆腐と同様に活用できつつ、揚げることによって絶妙な旨味が生まれるので、すき焼きや味噌汁など、活用の幅が広いオールマイティーな豆腐です。

Lo Sam Traditional Tofu
RM3/4pcs・400g
中華料理で使われる、伝統的な固めの豆腐。中華圏では、豆腐は炒め物によく使われるので、日本の木綿豆腐よりもさらに固めのテクスチャーなんです。水分量が少なめなので、多少のボソッと感は否めませんが、上手に味付けすれば、特別な水切りをしなくても豆腐ハンバーグやがんもどきが手軽に作れます。

Cheong Fatt Egg Tofu
RM1.25/130g
茶碗蒸しとは一味違う、卵の風味がより濃厚な卵豆腐。こちらも、チューブの中央から、包丁でバスッと半分に切ると、簡単に中身を取り出すことができます。日本の卵豆腐のような滋味深いダシの味わいは薄いものの、どこか懐かしい気分にさせてくれる一品です。

かじのや麦納豆
RM9.90/ 3pack
国産大豆の他に、国産の大麦を加えた麦納豆。2つを合わせることで、独特のシャクシャクした食感を醸し出しているユニークな納豆です。

黄金や青じそ納豆 
RM7.45/ 2pack
付属のタレに青じそが含まれており、この納豆に茹でたパスタをからめると、即席で和風パスタが完成。冷たい味噌汁に入れると、宮崎を代表する郷土料理「冷汁」が即完成しちゃいますよ。

おかめ納豆味わい小粒
RM7.40/ 3pack
鰹と昆布の合わせだしを利かせた付属のタレがなんとも深い味わい。3パック入りながら、価格も手頃なので、毎日の食卓にぜひ登場させたい一品。

ヤマダフーズふっくら大粒 
RM8.90/ 2pack
納豆好きにはたまらない、発酵した香りや豆の味わいを最大限に堪能できる大粒タイプ。豆一粒が、一般的な小粒の約2倍。噛むごとに深みが出ます。