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大戦略論、ブッダ最後の旅、レヴィー=ストロース、株価暴落、鉄道ビジネスから世

乱読のかけら (2022年10月​)

大戦略論

ジョン・ルイス・ギャディス

早川書房(2019年2月25日発行)村井章子訳
最近読んだ本の中で、この本ほど真剣に読ませてくれた本はありません。古代から現代に至るまでの人物を戦略という観点から叙述し、分析し、批評したイエール大学の講義をまとめた本です。どうしても内容をきちんと理解したくて、休暇の3日間を費やして読んでしまいました。

ブッダ最後の旅

大パリニッパーナ経

岩波文庫(2009年3月5日発行)中村元訳
仏教の経典というものを初めて読みました。想像していたのとは違い、新約聖書の使徒言行録を読んでいるような感じでした。釈迦の時代に関する予備知識がなくても、当時の人々の状況がよくわかるように書かれていて、原始仏教が生活の座からの教えであることを垣間見たような気がします。

レヴィー=ストロース

吉田禎吾、板橋作美、浜本満著

清水書院(2015年9月10日発行)
レヴィー=ストロースの構造主義については、高校生の頃から聞きかじってきて、一応知っているつもりでいましたが、この本を読んで、私の構造主義の理解が間違っていなかったことを確認できました。しかし彼の書いた本を読んでもよく分からないということも分かりました。

株価暴落

池井戸潤

文春文庫(2014年3月10日発行)
テレビドラマの「花吹舞が黙っていない」のエピソードの1つのような話だと思いました。銀行の査定、大企業の体質、中小企業の悲哀、とても身につまされる展開でした。それに大型スーパーの爆破事件が絡んで、そちらの真相も知りたいと思わせるエンターテイメント小説です。

鉄道ビジネスから世界を読む

小林邦宏

インターナショナル新書(2022年8月9日発行・初版)
著者は中国のアフリカの鉄道への進出から、世界のビジネスの現状を語り、世界情勢の見えない日本人へ警告を発しています。書いていることのほとんどに同意しますが、東大を出て、住商に勤めて独立し、世界を回ってビジネスをしていることを何度も書いているのが、ちょっと嫌味です。

戦時中の日本

歴史ミステリー研究会

彩図社(2021年8月11日発行・初版)
戦時下にあるウクライナの人たちの生活がどうなっているのかの興味から、日本の戦時中の生活はどうだったのかを知りたくなり、この本を読んでみました。思った通り、戦争中でも人々は働き、給料をもらい、食べて、そして多少の娯楽もあって生きていたことが確認できました。

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