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最近の円周率は、3.14じゃなく3になったと聞き、とっても嘆かわ

端数を駆使しまくる

最近の円周率は、3.14じゃなく3になったと聞き、とっても嘆かわしく思う今日この頃です。このご時世そのものが、面倒な端数なんかとっぱらって、丸めたらえ~やん、みたいにアバウト化してるのかも知れませんが、この「端数」を駆使すれば、世の中もっと上手に渡っていけるのです。今週はその恐るべき「端数効果」について検証してみましょう。仕事で何か統計のようなものを相手に説明する場面で、「KL首都圏の世帯の約6割が…」というよりは「KL首都圏における、61.3%の世帯が…」と言う方がはるかに信憑性も説得力も高いですよね。何よりも「コイツはちゃんと調べとるやないか」とアナタの評価も高まるわけです。この端数マジックは日常生活にも使うことができます。日ごろ借金ばかりしているアナタが、またもや友人に「100リンギ貸してよ」なんて言っても相手にされませんが、「ゴメン!95リンギ貸してくれない」と頼むと、友人はその細かさに、理屈をふっとばして、何かリアルな切迫感を感じてくれて貸してくれる可能性が飛躍的に増大します。待ち合わせにいつも遅刻する友人への時間の伝え方も、「じゃ明日4時にあそこで…」とやらず、「明日3時50分に来てね」と伝えたら、相手は勝手にあれこれ考えて、「時間を守らねば」と行動してしまうのです。このように端数は大事です。でも食事の割り勘で、5senまで割ると嫌われます。

鵜子幸久
日本全国で発刊されている無料媒体誌『ホットペッパー』の創刊編集長。現在はアンロックアジア社長として、ITエンジニアの人材開発に従事。