日本政府観光局（JNTO）が発表した2020年5月の訪日者数統計によると、マレーシアからの訪日者数は前年同月比100％大幅減の10人以下だった。4月の20人よりさらに減少した。
　1ー5月では、前年同期比64％マイナスの7万4,730人となった。
　JNTOによると、新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の拡大により、3月18日にマレーシアにおいて出国禁止を含む行動制限令等が発令されたこと等に加えて、3月28日以降、日本における検疫強化、査証の無効化等の対象となったこと等もあり、訪日者数は前年同月を大幅に下回った。マレーシア政府は5月30日の会見で引き続き海外渡航を禁止することを発表した他、日本への直行便も6月末まで運休・減便となっている。
　世界全体の5月の訪日者数は、前年同月比99.9％減の1,700人となった。年初5カ月では前年同期比71.3％マイナスの394万4,400人だった。新型コロナウイルス感染症の拡大により、多くの国において海外渡航制限や外出禁止等の措置が取られたこと、また日本においても検疫強化や査証の無効化等の措置が取られたことで、8カ月連続で前年同月を下回った。また、単月の訪日外客数としては、JNTOで統計を取り始めた1964年以降、過去最少となった。
　JNTOは、世界的に旅行需要が停滞している状況にあるとして、感染症の推移とともに今後の市場動向を注視していく必要があるとした。