golfcolゴルファーの皆さんは、自分の調子を整えたり、スイングの感覚を掴んだりす
好評連載ゴルフコラム一球一球心を込めて…
鈴木秀純
テンプラーパークCC所属プロKL日本人学校卒のPGAプロ
コース派?練習場派?
ゴルファーの皆さんは、自分の調子を整えたり、スイングの感覚を掴んだりする時、どちらの環境を重視するタイプでしょうか。「コース派」でしょうか。それとも「練習場派」でしょうか。ちなみに私は完全に“コース派”です。プロになる前、20代で試合を目指していた修行時代も、できるだけコースで感覚を磨くことを選んでいました。当時、例えば早朝に1時間だけ練習時間が取れるとします。最初の頃の私は、その時間を使って練習場で100球打つことを選んでいました。とにかくプロになるには、人より多くボールを打たなければいけないと思っていたからです。実際、球数をこなすことで安心感もあり、「今日は練習した」という満足感もありました。しかし、ある時ふと考えました。「この1時間を使って、コースを4ホールだけ歩きながら回った方が、実戦的なのではないか」と。そこで、キャディバッグを担ぎ、早朝の空いた時間に数ホールだけラウンドする練習を始めました。もちろん4ホールですから、100球も打てません。1つの場所から打つ球数は1球か2球程度。アプローチやパッティングも各ホール数回しかできません。でも、不思議なことに、この練習方法に変えてから、自分のスコアは安定し始め、技術も一気にプロレベルへ近づいていきました。なぜか。それはコースには「1球の重み」があるからです。練習場では同じクラブを何度も繰り返し打つことができます。しかしコースでは、ライも風も傾斜も毎回違います。しかも“打ち直し”はありません。その1球に対して考え、決断し、結果を受け入れる。この繰り返しが、技術だけでなく判断力やメンタルも育ててくれたのだと思います。また、歩きながらプレーすることで、体力やリズム、呼吸感覚まで含めた“ゴルフ全体”を学ぶことができました。練習場では見えなかった課題も、コースに出ると驚くほどはっきり見えてきます。もちろん、このような練習方法は、気軽にラウンドできる環境があってこそ成り立つものです。その点、マレーシアは比較的コース環境に恵まれており、アマチュアの方でも「練習のためのラウンド」を取り入れやすい国だと思います。「練習場ではいい感じなのに、コースに行くと上手くいかない」そんな悩みを持つ方は、一度“スコアを気にしない練習ラウンド”を試してみるのも良いかもしれません。結果ではなく、感覚や状況対応を学ぶつもりで回るだけでも、多くの発見があるはずです。一方で、「自分は練習場で調子を作るタイプだ」という方ももちろんいます。動画を撮影しながらスイングを確認したり、コーチに習いながら整理整頓していく方法も非常に効果的です。特に技術的な修正や反復練習は、練習場ならではの強みと言えるでしょう。ゴルフは、環境が人を育てるスポーツでもあります。コースで育つゴルファーもいれば、練習場で育つゴルファーもいる。大切なのは、自分がどちらの環境で感覚を掴みやすいのかを知ることなのかもしれません。
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