Hello Malaysia

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私は以前、東京に2年住んでいたのですが、この四国旅はカルチャーショックの

私は以前、東京に2年住んでいたのですが、この四国旅はカルチャーショックの連続で、大都会・東京の生活ではなかなか味わえないことがいっぱいでした。何より、四国の方々の優しさや、文化に対する誇りにはとても感銘を受けました。読者の皆さん、今はなかなか自由に日本に帰れないですが、機会があれば是非、四国の魅力を感じに足を運んでみてください。

徳島

かかしの里~若者がいない、村民よりかかしが多い集落~

徳島県にある名頃という村は、「村民が27人しかいないのに、かかしが350体もある」と、某テレビ番組で見て、かかしを見たことがなかった私は興味がムクムク。「天空の村」とも呼ばれる名頃は、標高800メートルのところにあって、都市部からバスを乗り換え、1時間半かけてやっと同村までたどり着きました。

かかしたちは村民会館で井戸端会議していたり、畑仕事や阿波踊りをしていたり、とってもシュールな光景!ちなみに、かかしは全て1人のおばあちゃんが手作り。15年前に村の小学校が閉校し、若者がいない村に活気を戻したいという気持ちで作り始めたそう。会話中「あなたはここに残ってくれない?」と冗談で言っていましたが、おばあちゃんにとっては本音だったかも。

文化継承に感動した初人形浄瑠璃

人形浄瑠璃の文化を初めて知ったのはマレーシアの大学の授業でした。人形1体に対し人形遣いが3人も必要で、しかも人形遣いが黒服なのが私にとっては何とも印象的でしたが、東京では観る機会がなかったのです。人形浄瑠璃は徳島の伝統芸能ということで、初めて観ることができました。

パフォーマンス後、黒頭巾を外した役者の方々を見て、驚いたのが、皆さんシニアの方だということ!若い世代は伝統芸能への興味が薄く、文化の継承が大変なのだそう。そこで、ふと思い浮かんだのが、マレーシアのワヤン・クリ(影絵芝居)という伝統文化。ワヤン・クリも道具作りや演奏に高い技術が求められ、若者への文化の継承が大変です。「課題がたくさんありますが、一人でも多くの方に人形浄瑠璃のことを知ってもらうため、演奏し続けます」という熱い言葉を聞いて、大感激しました。

10秒で登頂できる日本一番低い山?!

弁天山の特徴はその標高。わずか6.1mなので10秒ほど登頂完了、人生で一番楽な山登りでした(笑)。私は、日本に住み始めてから登山にハマったのですが、日本は登山ルートや施設が整っていて、国や自治体も力を入れているところに感動します。マレーシアと比べると、山の環境保護にも熱心ですね。この日の驚きは、10秒で登頂できる山ですら登頂証明書が用意されていたところ。さすが山を愛する日本人だなあ、と思いました。

愛媛

居酒屋でまさかの一期一会

夕ご飯を食べにホテルの近所の居酒屋へ。オーナーさんと話す中で、私がマレーシア人だと知ったオーナーさんが、なんと翌日の家族BBQに招待してくれて嬉しいサプライズ!正直「社交辞令だよね…」と思っていたのですが、翌日、本当に連れていってくれました。家族団欒に混ぜていただき、楽しいひと時でした。初めて会った外国人の私に対して、温かく接してくれたことにただただ感動!ちょっと寂しい一人旅にも、予期せぬ素敵な出会いがあるんですね。まさに「一期一会」でした。

高知

たたきは、分厚いお刺身なの?

高知のひろめ市場で、初鰹の「たたき」をいただきました。刺身というと薄いスライスのイメージだったのですが、たたきはものすごく分厚くてびっくり!生魚を薄く切った「刺身」に対し、「たたき」は生魚の表面を先に火を通して厚切りしたものという違いがあるのを、この時に学びました。醬油&山葵でなく、塩と生ニンニクで食べるのも新鮮な驚き。この組み合わせは初めてでしたが、ニンニクの辛さやパンチが、あっさりした鰹と相性よく、本当に美味でした。

香川

香川のうどん屋さんでカルチャーショックの連続

ちょっとレトロなうどん屋さんへ。店に入ると「いらっしゃいませ」と声をかけられるかと思いきや、「おはようございます」と言われて衝撃(笑)!お客様もみんな常連さんのようで、お互いに「おはよう」であいさつしあっていました。クールな東京の雰囲気とは全然違いました。しかも、東京ではよくある写真付きメニューがなく、お品書きを読んで注文するのも新鮮。隣のお客様の真似をしてやっと注文できました。香川はうどん県なので、うどんに期待大でしたが、食感と味は私の知るいつものうどんでした(苦笑)。天ぷらも揚げたてでないので冷たく、ちょっと残念。それでも地元住民がどんどん入店していたのは、地元の方にしか分からない「馴染みの味」というのがあるからなのかも。観光客向けでない、地元民に愛されるうどん屋さんでの食事は貴重な体験でした。

私は以前、東京に2年住んでいたのですが、この四国旅はカルチャーショックの連続で、大都会・東京の生活ではなかなか味わえないことがいっぱいでした。何より、四国の方々の優しさや、文化に対する誇りにはとても感銘を受けました。読者の皆さん、今はなかなか自由に日本に帰れないですが、機会があれば是非、四国の魅力を感じに足を運んでみてください。