Hello Malaysia

食事(マナー)

当地には主に3民族がおり、民族の数だけ食文化とタブーがあります。当地の方と会食をする際は、相手が食べられないものを事前に確認しておくとよいでしょう。

当地ならではの食文化や、食事の際のタブーはありますか?

マレ一系、中華系、インド系、その他少数民族からなる多民族国家のマレーシアでは、各民族に日本とは異なる食文化や習慣があり、外国人である私たちは不躾な振る舞いをしないよう注意が必要です。まずマレ一系(イスラム教徒)の食卓には、不浄とされる豚肉は決してのぼることはありません。それどころか豚肉を扱った調理器具や食器などに手を触れることもタブーです。またイスラム教徒は宗教上お酒は飲めませんので、彼らにアルコールを勧めることは控えなければなりません。あとよく素手で食事をする光景を見かけると思いますが、左手が不浄とされている為、右手で器用に料理をつまみ、食事をします。私たち日本人も、イスラム教徒との会食の際は左手で食物をサーブしないよう注意が必要です。一方で、中華系は、比較的日本人の食習慣に近く、タブーとなる食材は殆どありませんが、道教の信者は牛肉を食さないので要注意。ちなみにインド系で、ヒンドゥー教徒も牛肉がタブーとされています。また当地にはベジタリアンも少なくないので、会食の際は事前に確認するとよいでしょう。

面白いのは、当地の方々の中には、鶏肉や魚の骨等を、皿の外におく人がいるという点です。最初は驚くかもしれませんが、結婚披露宴のディナ一等でも、テーブルクロスの上に多くの骨がおかれている光景を見かけます。また、マレーシア特有のテーブル習慣で「ナイフとフォーク」のナイフの代わりに、スプーンを使うことがあります(右手にスプーン、左手にフォーク)。さすがにステーキ店でナイフの代わりにスプーンが出されることはないですが、地元の料理店では一般的ですので、当地特有のテーブルマナーとして「ナイフ代わりのスプーン」を使いこなしましょう。