
公共交通機関
首都圏は、近郊エリアを結ぶ電車網が充実しているので、路線沿いに住む場合は、自家用車を持たなくても生活することができますが、通勤先や普段の行動範囲によっては、自家用車の所有や配車アプリの利用が便利です。
移動手段として公共交通機関の使い勝手は?
KL中心部〜近郊は電車やモノレールなどの移動手段が発達しており、路線沿いに住み、また都心のショッピングセンターなど、ある程度決められた場所に行くのあれば特に自家用車を所有していなくても不便を感じることはありませんが、それでも行動範囲に制約が生まれるのは否めません。また、日本人をはじめ外国人が多く住むモントキアラやバングサ地区などは、こうした電車網が未開発のため、車を所有していない場合は「Grab」などの配車アプリの利用が一般的な移動方法となっています。

電車とモノレール
KL市内を走る路線は、中長距離路線のKTMコミューターとKLIAエクスプレス&トランジット、短距離路線のLRT Rapid KLとKLモノレールの4種類です。KTMコミューターは近郊地域からKL中心部へ移動する際に利用されます。KLIAエクスプレス&トランジットは当地の主要空港であるKLIA/KLIA2とKLセントラルを結ぶ特急列車です。空港直通のKLIAエクスプレスは所要時間は約30分。渋滞や天候に左右されないことから、市内への最も早いアクセス手段として観光客や出張者などに重宝されています。一方、LRT Rapid KLはKL主要部と郊外を、KLモノレールは市内の主要部を結ぶ短距離路線です。主に郊外の住宅エリアからの移動手段として地元の人には日常的に利用されています。

バス
KL市内と郊外には40種類以上のバスの路線があります。当地のバスには時刻表がないため、「来たバスに乗る」というのがローカルルールとなっています。KL市内にはKLCCや繁華街ブッキ・ビンタンを結ぶ無料バスも運行しており、観光などで市内を周りたい時におすすめです。また、車社会の当地では鉄道網よりも長距離バス網が発達しており、各都市に加えシンガポールへの交通手段としても重宝されています。
タクシー
当地の一般的なタクシーは「バジェットタクシー」と呼ばれる、赤色と白色で塗装されたセダンタイプのタクシー。10km=RM14(350円)程度と日本に比べて割安で利用することができます。その他に、空港送迎や1日貸し切りが可能な「ブルータクシー」があります。こちらは料金が高めに設定されていますが、それでも10km=RM24(600円)で利用することができます。数年前までは、こうしたタクシーを利用しての移動が一般的でしたが、今やグラブなどの配車アプリの利用が主流となっていて、特に外国人が流しのタクシーを拾って移動する機会というは今ではほとんど無くなりました。
※RM1 = 28円

こちらは公共バス。日本人の利用者はあまり多くないのが現状です。

わずかここ数年で、配車アプリにその役割を取って代わられてしまったマレーシアのタクシー。