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給与・ボーナス

マレーシア、2020年昇給率予測は4.7%で微増

日経リサーチは毎年、マレーシアをはじめとするアジア14カ国・地域で、現地に進出している日系企業を対象に「在アジア日系企業における現地スタッフの給料と待遇に関する調査」を実施し、その結果をまとめたレポートを刊行しています。本稿は2019年7月~10月に実施した調査のレポートに基づいて執筆しました。なお、新型コロナウイルスの流行以前の調査結果となります。予めご了承ください。

在マレーシア日系企業における19年の現地スタッフの昇給率の平均は前年と変わらず、4.5%となりました。中央値は19年実績が4.4%、2020年予測は4.7%で微増の見通しです。なお、現地スタッフの給与については、6割の事業所が現地ですべて決定しており、給与改定時期は1月と4月が多数を占めています。

ボーナスは前年から微減

基本給以外の給与体系についてみると、回答事業所のうち6割強がボーナスを支給しています。ボーナス率の職種別平均は、19年実績で「管理職」が2.2カ月、「ホワイトカラー非管理職」が2.0カ月、ブルーカラーが1.7カ月で、管理職とホワイトカラー非管理職で前年より0.1カ月分減少、ブルーカラーで同0.2カ月分減少しています。また、20年に関しては、19年と変わらないとする事業所が5割強となりました。

日経リサーチ発行の「在アジア日経企業における給料と待遇に関する調査」の結果をまとめたレポートが当地でも購入可能です。

人材確保と組織力の強化

当地では、必要条件を満たす人材の採用難や人材流出、給与水準に関する従業員間の不満などに悩む企業も多くみられます。各国の有力企業で人材獲得が課題となる中、給与以外の待遇面も非常に重要になります。レポートは福利厚生の実態も調査しており、マレーシアでは8割を超える日系企業が医療費補助や労災保険、社会保障以外の医療保険を導入、また、人事戦略として7割強の事業所で「現地スタッフの管理職への登用・権限の委譲」を行っているものの、人材確保に関して「必要とする人材の採用が困難」、「優秀な人材の引き留めが難しい」といった労務管理上の問題を指摘しています。また、半数以上の事業所で「等級制度・報酬体系の導入」、「優秀なスタッフの表彰・インセンティブの授与」を行っている一方、「現地スタッフの間に給与水準の不満がある」といった問題も抱えています。本調査での日系企業の離職率の平均は、ホワイトカラーで6.8%、ブルーカラーで8.4%でした。失業率が低く、転職が盛んな当地では、安定したベースアップと福利厚生に力を入れることで優秀な人材の流出を防ぎ、組織力強化にもつなげることができると考えられます。

福田 浩之さん

当地は失業率が低く、転職が盛んな国です。安定したベースアップに加え福利厚生にも力を入れることで優秀な人材の流出を防ぎ、組織力強化を図ることが大切です。

株式会社日経リサーチ
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