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給与・ボーナス

日経リサーチ社発行の「在アジア日経企業における給料と待遇に関する調査」の結果をまとめたレポートは当地でも購入可能です。

2022年の昇級率やボーナス支給率予想は?

マレーシア、2022年の昇給率予測は4.0%で微増

在マレーシア日系企業における21年の現地スタッフの昇給率の平均は前年と変わらず、3.2%となりました。中央値は21年実績が3.5%、2022年予測は4.0%で、新型コロナウイルスの流行以前の水準には戻らないものの、微増の見通しです。

ボーナスは前年から微減

基本給以外の給与体系についてみると、回答事業所のうち7割がボーナスを支給しています。ボーナス率の職種別平均は、21年実績で「管理職」が2.1カ月、「ホワイトカラー非管理職」が2.0カ月、ブルーカラーが1.6カ月分で、管理職とブルーカラーで前年より0.1カ月分減少しています。22年に関しては、21年と変わらないとする事業所が5割弱で、やや増加するとする事業所も2割程度となりました。

人材確保と組織力の強化

当地では、必要条件を満たす人材の採用難や人材流出、給与水準に関する従業員間の不満等に悩む企業も多く、給与以外の待遇面も重要になります。弊誌は福利厚生の実態も調査しており、当地の約8割の日系企業が医療費補助や労災保険、社会保障以外の医療保険を導入、また、7割強の事業所で現地スタッフの管理職への登用・権限の委譲を行っているものの、必要人材の採用や、優秀な人材の引き留めが困難といった労務管理上の問題を指摘しています。また、半数以上の事業所で等級制度・報酬体系の導入等を行っている一方、現地スタッフ間に給与水準の不満があるという問題も抱えています。本調査での日系企業の離職率の平均は、ホワイトカラーで4.6%、ブルーカラーで5.2%でした。失業率が低く、転職が盛んな当地では、安定したベースアップと福利厚生に力を入れることで優秀な人材の流出を防ぎ、組織力強化にもつなげることができると考えられます。

日経リサーチは毎年、アジア9カ国・地域で、現地に進出している日系企業を対象に「在アジア日系企業における現地スタッフの給料と待遇に関する調査」を実施し、その結果をまとめたレポートを刊行しています。

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