医療事情
医療水準の高いマレーシアは、日本で受けられる医療と遜色はありません。当地の医療機関は、公立と私立病院があり、医師は一般医(GP)と専門医(Specialist)に分かれます。私立病院で最初の窓口になる一般救急外来は一般医が診察し、更に詳しい診察が必要なケースは専門医が紹介されます。診療料金は病院によって若干異なりますが、サンウェイメディカルセンターの場合、一般医はRM70前後、専門医の初診がRM250前後で再診料は初診時より割安になります。マレーシアの緊急ダイアルは「999」ですが、この番号は公立病院へ搬送されるケースが殆どです。日頃から自分が緊急の際にかかる病院、搬送して欲しい病院を決めておき、その病院が所有する救急車の連絡先を準備し、携帯に登録したりご家庭の冷蔵庫に貼っておく等、いざという時にすぐに使えるように準備したいものです。
快適な病室、PET-CTをはじめとした最先端の機器、各分野の専門医が揃うマレーシアの病院。日本と同レベルの医療水準を持ちます。がんに対する日本国内では未承認の特殊放射線治療が受けられたり、日本人専用センターを設け、きめ細やかな対応を行っている私立病院もあります。
受診時の持ち物
パスポートなどの身分証明書、海外旅行傷害保険の証券(共にコピー可)、国保や社会保険の申請用紙(AとB)、日本の医師からの英文紹介状や服用中の薬、検査結果(CD・DVD・レントゲンフィルム等)、クレジットカードか現金(現地通貨)を持参しましょう。医療機関によってはeWalletでの決済も取り入れています。保険サービスの利用者は事前に保険会社に連絡してください。病院の受診方法初めて受診される方、受診すべき診療科が分からない方は、私立病院の日本語スタッフにお電話もしくはメールで相談してみてはいかがでしょうか。診療科、保険サービスの利用方法等、適切なアドバイスと診療予約を行っています。専門医は通常完全予約制ですが、一般救急外来は予約が不要です。ただし、専門医の診察を予約された場合においては、予約を入れている方が当日に受付された順の診療となっています。
なお、日本語スタッフは年中無休で常駐していないため、時間外や祭日等の緊急時には、英語の堪能な友人に助けてもらう等して救急へ受診してください。最近では翻訳機を利用しての受診も増えています。命に関わるような緊急時には、医師の判断で夜間でも日本語スタッフへ連絡がいきます。
入院
私立病院に入院する場合、入院時に特別に準備するものはありませんが、下着やスリッパ、携帯電話の充電器を持参される方が多いです。寝衣やタオル、シャワーのアメニティ等は病院が用意します。入院時は受付で必ず保険の提示か、前金(Deposit)を請求されます。面会時間、保護者の同室付き添いについては、病棟スタッフにご確認ください。
その他
初診時に、日本のかかりつけ医師からの紹介状を英訳されて、お持ちになるようおすすめします。医師による診療内容明細書等の保険申請用紙への記入が要される場合は、外来受診時に、また、入院の場合は、入院中、もしくは退院後、医師、もしくは、書類管理担当部門に依頼します。手数料は病院により異なります。案件によっては、発行までに1カ月以上要することがございます。さらに、セカンドオピニオンを求めることは当地でも一般的に行われています。特に手術が要される場合は、主治医以外の医師に、病状や治療法について意見をいただくのも大切です。私立病院では、検査結果(CD・DVD・レントゲンフィルム等)の資料も入手可能なので、同資料を揃えて相談されると良いです。
最後に、新型コロナウイルス感染症の終息が見込めない中、他の感染症も含め、油断することなく、マスク着用や手指衛生、こまめな換気など、基本的な感染防止対策を継続するとともに、感染拡大につながる行動は慎みましょう。特に単身赴任、単独留学、母子留学やMM2Hで滞在されている方々におかれましては、感染した場合を想定し、緊急時に頼れるコミュニティ(同僚、学生課担当者、エージェント業者、ご友人、ご近所等)との連絡を密にしておくことをおすすめします。
中川 溶子さん
Sunway Medical Centre
Tel: +603-7491-9191
www.sunwaymedical.com