Hello Malaysia

featcolリーマンショックなどこれまでに色々な不況がありましたが、現在

リーマンショックなどこれまでに色々な不況がありましたが、現在コロナ禍という不況真っ只中で、多くの企業が厳しい営業活動を強いられていると思います。そこで今回は、マレーシアで活躍する企業・ブランドのトップ・担当の方々に、これまでの不況時、または現在の不況への対策や、顧客との印象的なエピソードをお伺いしてみました。

質問内容

Q1. 不況時におけるBtoBでの商談での心構えやBtoCでの対策を教えてください。

Q2. 商談または顧客にまつわる印象に残っているエピソードを教えてください。

小西 克行さん
Regional Head for Asia Pacific/
Managing Director

Kokuyo International (M) S/B
(484803-M)
kokuyo-furniture.com.my

A1

現在のような環境下ではほとんどの企業様が経費削減を進めておられることと思います。そんな中で商売をしていると、安易に値引き販売をしてしまいがちになりますが、長い目で見れば自らの価値を下げることにもなるので、そのバランスが難しいですね。営業としては、お客様との信頼関係を築き、ご予算を確認し、どこまでご要望にお応えできるかの判断が求められると思います。いずれにせよ、将来を見据え、既存のお客様を大切にすることが一番だと私は考えます。

A2

実は前回の当地赴任も経済状況が厳しい時期でしたが(2009年前後)、既存のお客様へ訪問させていただいた時に「こんな状況で買わないとわかっていながらもよく来てくれた」と逆にお褒めのお言葉をいただき、それ以降もずっとご贔屓にしてくださるようになりました。

ヴィンセント ワンさん
Prince Court Medical Centre
Director, Commercial

Prince Court Medical Centre S/B
(599835-A)
www.princecourt.com

A1

病院というのは特殊かつマレーシア保健省による規制の厳しい業界で、医師達もマレーシア医事委員会(MMC)によって管理されています。コロナ禍の現在、全ての奉仕活動が凍結されるなど、マーケティング活動も制限されていいますが、弊院はフェイスブック上での医師による、メンタルヘルスから子どもの健康、ストレス管理や妊娠などについてのライブインタビューやウェビナーなどのデジタルマーケティングに注力しています。また、弊院のCEOやダイレクターからの安全に関するメッセージや弊院での予防策などのお知らせも、デジタルプラットフォームを通じて発信しています。

A2

1つの例として、香港からのツーリストの患者さまが健康診断を受けられた結果、乳がんが見つかりました。この方はすぐに手術を受け、2日以内に術中放射線療法(IORT)を行うことで、安全に香港へお帰りいただけました。これは、弊院がメディカル・トラベル・クオリティ・アシュアランス(MTQUA)による医療ツーリズム向けの病院として世界トップ10、マレーシアではトップに選ばれる所以でもあります。

田島 弘章さん
Managing Director

Four Leaf Partners S/B
(1026198-A)
http://four-leaf-partners.com

A1

弊社の商品は内装なので、まずはお客様の求めているタイミングと合わないと売れません。さらに不況時となれば、商談をしなくても受注いただけそうなところを探すことが不況を乗り越える方法なんです。例えば、出店をご希望のお客様は、景気が悪くても場所さえ良ければ出店の意思があるだろうと考え、テナントが閉店続きのモールに掛け合って一番いい場所をもらったことで、内装の仕事を受注できた事があります。正直であることと、顧客の要求を察することが一番の鍵だと思います。

A2

ローカルの大企業からオフィス改装のご依頼をいただきましたが、弊社デザイナーのプレゼンにいい加減な部分があり、心の中で諦めていたところ、「もう一度チャンスをあげるからやり直してくれますか?」と機会をいただけました。失敗の一番の原因は細かなところまで行き届いていない図面でしたので、全ての図面・見積もり項目を細部まで確認、何を聞かれても回答できるまで見直し、このローカル企業からの初受注に至りました。

並木 秀幸さん
Managing Director

Fuji Insulation Materials S/B
(201301043369)
fim2013.wixsite.com/fuji-insulation

A1

どんな不況時でも忙しい業種や企業は存在しますので、まずそういった顧客には通常通りのアプローチをしてきました。それ以外の顧客には、自社の状況をお伝えした上で相手の現状について教えていただくよう心掛けています。弊社の商材は電子部品の加工で、即決いただくのが難しいため、商談の際には将来的なプロジェクトや開発計画を聞くようにしております。商談時には、特に国籍を意識して話に変化をつけた記憶はありませんが、相手の立場や役職等によって話の内容を変えます。例えば、経営層の方には不況時の対応や将来的なお考えについて質問したり、実務担当者の方からは現状把握に努めるよう心掛けていました。

A2

平時でも同様ですが、特に不況時には商談の時間を取っていただくだけで感謝でした。また、不況下という機会を活用し、過去に取引があった顧客を訪問してみたところ、取引が復活したケースもありました。