featcolリーマンショックなどこれまでに色々な不況がありましたが、現在
リーマンショックなどこれまでに色々な不況がありましたが、現在コロナ禍という不況真っ只中で、多くの企業が厳しい営業活動を強いられていると思います。そこで今回は、マレーシアで活躍する企業・ブランドのトップ・担当の方々に、これまでの不況時、または現在の不況への対策や、顧客との印象的なエピソードをお伺いしてみました。
質問内容
Q1. 不況時におけるBtoBでの商談での心構えやBtoCでの対策を教えてください。
Q2. 商談または顧客にまつわる印象に残っているエピソードを教えてください。
鈴木 秀純さん
PGA Professional
Templer Park CC Golf Academy
KL21, Jalan Rawang,
48000 Rawang, Selangor.
A1
私はロスジェネ世代、就職活動の頃から不況でした。そこから学んできたのは、今何ができるかを考え、今やれること・できることをしっかりやる、ということです。就活では、大学の先輩の紹介で有名商社の先輩方の元に通って就活のコツを教えていただき、希望する商社に就職できました。また、学生時代はプロ選手を輩出する強豪野球部に所属していましたが、レギュラー選手ではありませんでした。でも、そんな中でも「先輩は今何をしてほしいのか」など、相手を先読みして行動する=相手に寄り添うことで先輩に可愛がられ、野球部内で自分のポジションを確保できていました。それは現在のゴルフレッスンでも生かしていて、生徒さんの悩みなどを先読みし、本音を話してもらいやすくなるような雰囲気づくりを心がけています。
A2
3年半負け続きだったゴルフコンペで、次こそは、と一念発起されたチームの方が全員で当アカデミーに来られました。毎週2時間と時間が限られていたので、パターとアプローチの強化に的を絞ってコンペまでの3カ月間訓練した結果、前回100打差で負けたのが、50打差をつけて勝利。とても喜ばれましたね。
ケビン イープさん
Business Manager
Transview Golf S/B
(176961-U)
http://transviewgolf.com.my
A1
2008年のリーマンショック時は、対抗策としてメガセールスを行った他、工場やブランドから低コストで商品を仕入れるようにしたので、結果高い競争力を得ることができました。また、営業面からは少し離れますが、不況によってレンタル料を交渉して下げてもらったり仕入れコストを抑えることができたので、これを機にアパレル事業へのビジネスを拡大することができました。今回のパンデミック時は、まずなかなか実店舗へ足を運んでいただけないので、フェイスブックライブなどのオンラインプラットフォームを活用しています。また、これはどんな不況時にも言えることですが、私たちは危機を機会と捉え、ビジネス拡大の時機を見逃さないよう、常にアンテナを張っています。
A2
前回の不況時にアパレル事業をスタートしましたが、その際マスで売ることに商機を見出しました。2009年、ロゴやブランドの方向性、デザイン要素なども一新したPG(パフォーマンスギア)というブランドを売り出し始めたので、このタイミングで弊社もコーポレート・イベントを対象にした事業を立ち上げました。具体的には選手やイベントのスポンサーシップなどで、これは現在のパンデミックに対抗するための取り組みとして今も継続しています。
リカルド
フェラロッティさん
Director
Bottega
www.bottega.my
A1
今回のコロナ禍は一般的には不況だと思いますが、当店では元々注文と同日配達するオンラインショッピングを提供していたのをMCOをきっかけにより認知が浸透し、売上を伸ばすことができました。これは私たちにとっては想定外でした。また、外出できない=退屈だと思い、店内飲食メニューとして人気だったコールドカットとワインのセットもデリバリー可能にしたところ好評です。また、SNSでの動画発信やメンバー用キャッシュバックなども組み合わせ、顧客に情報を届けながらリピートしてもらう仕組みを作っています。
A2
顧客からのフィードバックはどんなものでも心に残っていますが、特に肯定的ではないケースの方が私は印象に残っています。例を挙げると、6名用のチーズ&ハムのプラッターを注文されお出ししたところ、以前にも注文したけど前回よりポーションが小さい、というコメントを頂きました。このプラッターは、チーズとハムそれぞれのポーションは変わらないのに種類が日替わりなので、日や状況が違えば顧客の印象も変わるんだということを強く認識した出来事でした。
ルイス チュウさん
Founder
Claire Organics
(002190592-T)
https://www.claire.my
A1
今回のパンデミックは、当ブランド創業以来初の不況となり、MCO期間中は実店舗が全てクローズとなりました。ですので、オンラインセールスの注力にシフトし、ソーシャルメディア用の予算を増やしたり、エンゲージメントを増やすための戦略を立てたり、ライブストリーミングを行うなどしました。具体的には景品を提供するアクティビティを開催したり、ライブセッションの中でただ商品を紹介するだけでなく、DIYのデモを絡めることでエンゲージメントの増加に繋げました。
A2
印象に残っているフィードバックの1つが、1年もの間ひどい口唇ヘルペスに悩んでいた顧客からのものです。様々な現代医学に基づく薬を試したにも関わらず、結局症状を改善したのは当ブランドのリップバームだったとのことでした。今では唇周りが随分健康的になったそうで、「どんな魔法を使ったの?!」と驚かれていました。これをきっかけに、石鹸やエッセンシャルオイルなど、他の商品も使っていただけるようになりました。