Hello Malaysia

pradcol沖縄の大学に進学し、沖縄の文化を学び、現在マレーシアで生活している私が感

沖縄の大学に進学し、沖縄の文化を学び、現在マレーシアで生活している私が感じる沖縄とマレーシアの似ている点。それは、南国特有の暖かな気候や、ゆるやかな時間の流れ、中継貿易で発展した歴史、そこから生まれたチャンプルー文化。天ぷらや揚げ物といった、油っこい料理が多い食文化にもあるように思います。マレーシアの現地の食材を用いて、マレーシアの人も日本の人もお互いをより身近に感じられる沖縄料理を作ってみました。食材は全てマレーシアのスーパーで取り揃えられるものを使用し、なおかつ豚肉、酒類は未使用なので、イスラム教徒の方でも安心して食べられます。

今回沖縄料理をマレーシア食材のみで作ってみましたが、食材集めから料理に至るまで、とても簡単にできました!醤油の代わりを現地でよく使われているkicapにしたため、値段も安価で作ることができました。また、沖縄料理は酒を使用しない料理が多いので、ムスリムの友達に、もっと沖縄料理を広めていきたいと思いました!(本誌読者レポーター やまだちゃん)

ゴーヤチャンプルー

沖縄料理を代表するゴーヤチャンプルー。ゴーヤはビタミンを多く含む食材であり、沖縄に長生きな人が多い理由の一つが、ゴーヤをたくさん食べる文化があるからだと言われています。ゴーヤの苦味が苦手な方は、薄切りにし、よく塩揉みして調理すると食べやすくなります。沖縄のチャンプルー料理はゴーヤ以外にも麩を主とするフーチャンプルーや茹でた素麺を使ったソーミンチャンプルーがあります。ぜひ試してみてください。

材料
ゴーヤ ••••• 2本
豆腐 ••••• 1丁
卵 ••••• 1個
挽肉 ••••• 100g
塩 ••••• 少々
胡椒 ••••• 少々kicap…..小さじ1

作り方
❶ ゴーヤをタテ半分に切り、種をスプーンですくい取り、半月切りにし、塩少々(分量外)をまぶし、5分ほどおく。
❷ 豆腐は2cm角にちぎり、ザルに上げて水気をきる。
❸ フライパンに油大さじ1/2を熱し、②の豆腐を並べ両面を焼いて一度取り出す。
❹ フライパンに油大さじ1を熱し、挽肉、①のゴーヤの順に炒め、お好みで出汁などを入れ、フタをして弱火で2分ほど蒸し焼きにする。
❺ フタを取って③の豆腐を戻し入れ、溶き卵、kicap小さじ1を回しかけ、ひと炒めしたら出来上がり。

ゴーヤを薄切りにすると、苦味が苦手な方でも食べやすくなります。

サーターアンダギー

沖縄の方言で「サーター」は砂糖、「アンダ」は油、「アギ」は揚げ、を意味し、別名砂糖の天ぷらとも言われます。チューリップのように割れた形状のため、「幸せの象徴」、「福を呼び込む」とされており、お祝いや行事に欠かせない縁起菓子として古くからうちなーんちゅ(沖縄の人)に親しまれています。中国に「開口笑」と呼ばれる似た形の揚げ菓子があるため、琉球王国時代にそのレシピが伝わったものが起源と言われています。今回紹介するサーターアンダギーはマレーシア土産としても人気のパームシュガーを粉砂糖の代わりに用いました。黒糖と似た味わいがありとても美味しかったです。

材料 (15個分)
小麦粉(薄力粉)••••• 500g
ベーキングパウダー ••••• 小さじ2
卵(Mサイズ)••••• 4個
パームシュガー ••••• 230g
油 ••••• 大さじ2
塩 ••••• 小さじ1
揚げ油 ••••• 適量

作り方
❶ 小麦粉とベーキングパウダーをよく混ぜる。
❷ ボウルに卵、溶かしたパームシュガーを入れ、混ぜ合わせる。
❸ ②に油を加えて1~2回軽く混ぜ、①を加えてボールの周りから大きくさっと混ぜる。
❹ ③の生地にラップをかけ、冷蔵庫に30分ほど寝かせる。(寝かし過ぎると硬くなります。)
❺ 厚手の鍋に揚げ油を入れ、170度程度にゆっくりと加熱しておく。手のひらを水で濡らし、④の生地を直径3~4cmに丸めてゆっくり揚げる。
❻ 全体が色よく揚がれば出来上がり。

普段のサーターアンダギーは中がぎっしり詰まっているのですが、パームシュガーにしたことにより、外はカリッと中はフワッとした食感になりました。

ちんすこう

琉球王国の時代から存在する沖縄を代表する焼き菓子です。ちんすこうは琉球王国時代後期の19世紀頃、冊封使をもてなすためのお菓子として作られていましたが、明治時代以降、ちんすこうの販売がされ始めたため、庶民の間でも広く食べられるようになりました。昔はお供物用として菊の型で作られていましたが、戦後には食べやすさを考慮し、細長い形に変化したと言われています。材料3つで簡単に調理できるため、小さなお子様でも安心してお菓子作りを楽しめます。

材料 (約10〜15個分)
小麦粉 ••••• 185g
砂糖 ••••• 80g
油 ••••• 60g

作り方
❶ 小麦粉と砂糖を軽く混ぜ合わせる。
❷ ①の中に油を少量ずつ入れ、ダマにならないように混ぜ合わせる。
❸ 生地が耳たぶほどの柔らかさになるまでこねる。
❹ 人差し指の第二関節くらいの長さを目安に、楕円形に成形する。
❺ 180℃のオーブンで15~20分ほど焼いて完成です。

オーブンで焼く前にフォークなどで生地の端に模様をつけるとちんすこうっぽくなります。

タコライス

タコライスとはご飯にタコスの具材がのせられた沖縄生まれの料理です。蛸飯と同じ料理ではありません。1980年代、米軍の兵士を相手に商売をしていた金武町にある飲食店の店主が、「米兵たちが安価でお腹一杯食べられるように」と当時沖縄に持ち込まれていたタコスをアレンジして誕生したオリジナル料理といわれています(諸説あり)。現在でも地元の食堂にはほぼ必ずこのタコライスがあり、沖縄の名物として県内外から人気があります。また県内のスーパーではタコライスの素(ミートとソース)が売ってあり、気軽にそして手軽に食べられる一品です。材料が少なくても栄養価が高く、美味しく食べられるので、時間に追われた忙しい時にピッタリです!

材料 (2人分)
合挽き肉 ••••• 200g
玉ねぎ ••••• 2分の1
レタス ••••• 2枚
トマト ••••• 1個
★ケチャップ ••••• 大さじ4
★kicap ••••• 大さじ1
★オイスターシース ••••• 大さじ1
★カレー粉 ••••• 小さじ1
★コショウ ••••• 少々
ご飯 ••••• 2人分

作り方
❶ 玉ねぎはみじん切りに、レタスは千切りに、トマトはざく切りに切っておく。
❷ ★の調味料を混ぜておく。
❸ フライパンにサラダ油大さじ1を入れ、挽き肉と玉ねぎを一緒に炒める。
❹ 火が通ったらコショウと★の調味料を入れて少し煮詰める。ご飯を盛ってレタス、トマト、タコミートを盛りつけたら出来上がり。

少し濃い味付けのタコミートとあっさりした生野菜の組み合わせで、最後まで飽きることなく美味しく食べられます。

にんじんしりしり

にんじんしりしりの「しりしり」とはすりおろす際の「すりすり」を沖縄の言葉で表現したものです。にんじんを炒めることで甘みを引き出し、卵で閉じることで独特の臭みを感じにくくしているため、子どもからも人気で、昔から沖縄の家庭料理として愛されてきました。少ない数の材料で作れるので、あと1品簡単に何か作りたい時におすすめです。

材料
にんじん(大)••••• 1本
卵 ••••• 2個
塩 ••••• 小さじ1
油 ••••• 大さじ1

作り方
❶ にんじんの皮を剥き、スライサーですりおろす。(無ければ千切り)
❷ フライパンで油を熱し、にんじんと塩を柔らかくなるまで炒める。
❸ 卵を溶きほぐし、全体に回し入れる。卵とにんじんが混ぜ合わさり、火が通ったら出来上がり。

塩味がにんじん独特の臭みをうまく隠してくれました。にんじんが苦手な私でも食べやすい一品です。

ヒラヤーチー

日本のお好み焼きや、韓国のチヂミとよく似た沖縄料理です。平焼(ひらやき)を沖縄の言葉では「ヒラヤーチー」と表現し、その名の通りとても平たくモチモチとした食感がクセになります。小腹が空いた時の軽食や、おやつ、お酒のつまみとしても食べられます。

材料
小麦粉 ••••• 100g
卵 ••••• 1個
水 ••••• 180g
塩 ••••• 少々
油 ••••• 少々

作り方
❶ ボウルに卵を溶きほぐし、振るった小麦粉を入れてまぜる。
❷ ①に塩を加え、水または出汁を少しずつ加えて、だまがないようにまぜる。
❸ フライパンを熱し、油を薄く敷き、②の生地を薄く広がるように流し込む。
❹ 表面が乾いたら裏返して焼く。

味が薄いので、お好みのソースをかけて食べるのもオススメです。また、ニラやゴーヤなどの食材を加えたり、出汁を加えたりするのも美味しいです。