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小僧の神様・城の崎にて、阿部一族・舞姫、警視庁文書捜査官、萩を揺らす雨、

乱読のかけら (2022年8月​)

小僧の神様・城の崎にて

志賀直哉

新潮文庫(2020年3月30日発行)
この短編集を読んで、志賀直哉の大ファンになりました。志賀直哉の小説がこんなにすばらしかったとは、中学生の頃に読んだ時には全く分かりませんでした。これは完全に大人の視点で書かれた読み物で、子どもが読んでも分からない、大人の心情が的確に描かれています。

阿部一族・舞姫

森鴎外

新潮文庫(2020年6月30日発行)
森鴎外の小説は、ストーリーはすばらしいのですが、古文調のものは私には英語の小説を読むより面倒で、すらすら読み進めることができないので、「舞姫」などはちょっと苦手です。時代物でも「阿部一族」は現代文に近いので、苦労せずに読むことができました。

警視庁文書捜査官

麻見和史

角川文庫(2017年10月30日発行)
文書を解読し、事件を解決する警視庁の部署の女性主任の活躍の物語です。まさに警察テレビドラマのシナリオです。しかし設定はかなりこじつけ、荒唐無稽な展開と感じられなくもありませんが、先の展開が知りたくてハラハラさせられたので、いい小説だと思います。

萩を揺らす雨

吉永南央

文春文庫(2011年11月15日発行)
私の故郷の群馬県高崎市を舞台にしたおばあさん探偵の話です。故郷で、しかも主人公の店のある紅雲町という架空の町の場所を想像できるので、実際に家の近所で起こった事件の話のような気持ちで読みました。しかし設定には少し無理があるような気もしました。

世界を変えた哲学者たち

堀川哲

角川ソフィア文庫(2012年2月25日発行・初版)
哲学の本にしてはとても読みやすい本でした。古代や中世の哲学者の話ではなく、すべて近現代の哲学者の話で、近現代史にどのようにそれらの哲学者が影響を与えたかが書かれています。その中でも私はヴィトゲンシュタインの生き方にとても惹かれました。

エレミヤ書を読もう

左近豊

日本キリスト教団出版局(2018年8月25日発行・初版)
コロナ禍で世界中の人々が苦しむ中、エレミヤ書が描く古代イスラエルの歴史は現代に生きる私たちに何かの示唆を与えてくれるのではと思い、数年前に書かれたこの本を読んでみました。ユダヤ民族の苦難の中で、神の言葉を叫び続けたエレミヤの苦悩がよく分かりました。

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