Hello Malaysia

エリートと教養、日本の花、鏡のなかのアジア、カルピスを作った男・三島海雲、

乱読のかけら (2022年6月​)

エリートと教養

村上陽一郎

中公新書ラクレ(2022年2月10日発行・初版)
タイトルや帯の宣伝文句と本の内容が必ずしも一致してはいませんが、著者と私の興味の対象が極めて近いことを発見しました。もちろん東大の名誉教授の知識に私の知識は及びま

日本の花

柳宗民

ちくま新書(2006年4月5日発行)
著者は柳宗悦の四男の園芸研究家です。私は「撮り花」を30年近くやっていて、マレーシア、日本、アメリカ、シンガポール、インド、ベトナム、ブラジル、ドイツ、フランス、オーストリア、オランダで花の写真を撮ってきました。この本にある日本の花もほとんど知っていました。

鏡のなかのアジア

谷崎由衣

集英社文庫(2021年7月20日発行・初版)
アジアを題材にした短編小説集、芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞作ということで、読んではみたものの、私にはストーリー性の欠如した駄作短編小説集にしか感じられませんでした。クアラルンプールを舞台にした小説も全くクアラルンプールの香りがしませんでした。

カルピスを作った男・三島海雲

山川徹

講談社文庫(2022年1月20日発行・初版)
カルピスがモンゴルの乳製品から生まれたということ、関東大震災の時に、火事で焼き出された喉の渇いた被災者にカルピスが配られたことなど、興味深い事実を知ることができました。最近マレーシアのスーパーでカルピスをほとんど見かけないことを残念に思います。

白い人、黄色い人

遠藤周作

新潮文庫(2020年6月5日発行)
最近、遠藤周作の小説を少しずつ読んでいますが、この2編はカトリック作家遠藤周作の面目躍如と言うべき小説だと思いました。私は日本人でクリスチャンであることにあまり矛盾を感じずに生きてきましたが、遠藤周作は矛盾を感じ、挑戦してきたのだと感じました。

文豪たちの友情

石井千湖

新潮文庫(2021年9月1日発行・初版)
著者は人の噂が大好きな、所謂ビージー・ボディだと思いました。私にはどうでもいいことでも、この人には面白いと感じるようです。有名人のプライバシーは制限されるのかもしれませんが、明らかに格好の悪いことまで書き連ねるのは、あまりよくないと思いました。

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