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光武帝(上・中・下)、イエスのたとえ話の再発見、人事の日本史、ルターはヒトラーの

乱読のかけら (2021年12月​)

光武帝(上・中・下)

塚本靑史

講談社文庫
(2006年6月30日発行)
後漢の光武帝の人生を描いた歴史小説です。2000年前の出来事が現代を描写するように書かれていて、エピソードを1つずつ読んでいく内に、1500ページの文庫本が終わってしまったという感じでした。しかし登場人物が多すぎ、覚えきれない人がたくさんいたのが残念でした。

イエスのたとえ話の再発見

ヨアヒム・エレミアス

新教出版(2018年9月1日発行・初版)
南條俊二訳
この本を読むと、新約聖書の中でイエス様が言ったとされる言葉の多くが、実は初代教会の創作であったり、宣教のためにストーリーが変形させられたりしたということが分かってしまい、イエス様をキリスト教の教祖だと思っている人たちの信仰が失われてしまうかもしれません。

人事の日本史

遠山美津男他

新潮文庫
(2008年4月15日発行)
聖徳太子から幕末の外国奉行までの人物を取り上げ、人事という観点から歴史を分析しています。それなりに面白く、現代にも通用するようなことも書かれていました。私が面白いと感じたのは、足利義教がくじ引きで征夷大将軍に選ばれ、将軍としても大したことはなかったということです。

ルターはヒトラーの先駆者だったのか

宮田光雄

新教出版
(2018年9月1日発行・初版)
この本は宗教改革500年を記念しての著者の論文集ですが、私が一番興味を持ったのは、カール・バルトの神学が「万人救済説」であるかどうかが議論されていたことです。宗教改革によって、キリスト教が信徒にとって、難しい存在になってしまったこともこの本を読んで感じました。

クラシック音楽全史

松田亜有子

ダイヤモンド社
(2018年11月2日発行)
「ビジネスに効く世界の教養」と銘打ってのクラシック音楽の紹介本です。コンサートに一度も行ったことのない人が、ビジネスのツールとして、俄か知識を身につけるために書かれた本というのが、クラシック音楽にどっぷり浸かってきた私には、おかしな代物のように感じられました。

大作曲家の信仰と音楽

P.カヴァノー

教文館(2008年6月25日発行・初版)
吉田幸弘訳
欧米のクラシックの作曲家の多くがキリスト教を信仰し、信仰をベースとした曲を作曲していたことがよく分かりました。ヨーロッパの教会の荘厳な大聖堂で演奏される音楽は神様に捧げられるものであることを、それぞれの作曲家の人生や作曲のエピソードから知ることができました。

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