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キリスト教講義、絵を見る技術、水牛神学、MBA100の基本、大学4年間の社会学

乱読のかけら (2021年9月​)

キリスト教講義

若松英輔・山本芳久

文藝春秋
(2018年12月15日発行・初版)
私が今まで読んだ日本語で書かれたキリスト教全般を解説する本の中で、最もわかりやすく、最も私の関心に応えてくれた本です。聖職者でないカトリックの2人の学者による対談ですが、日本の教会の中で、今までなんとなくぼかされて来たことも議論していることに好感が持てました。

絵を見る技術

秋田麻早子

朝日出版社
(2020年2月4日発行)
絵画を分解、分析して、人間の感覚がどう反応するかということを対象とした科学の紹介ですが、興味をそそられる内容ではありませんでした。芸術は言葉に置き換えられないものであり、科学的に説明したり、学問として人に教えたりするのは、こじつけの範囲を越えないような気がします。

水牛神学

小山晃佑

教文館(2011年9月30日発行・初版)
森泉弘次訳
日本人の神学者が英語で書いた本の日本語訳です。「水牛の神学」は私がクリスチャンになった頃、アジアの神学としてもてはやされていました。この本を読んでみると、その頃聞いていたのとは全く違う内容で、また体系的な神学書ではなく、神学関係の
エッセイの寄せ集めの本でした。

MBA100の基本

嶋田毅

嶋田毅東洋経済新聞社
(2017年12月14日発行・初版)
読み物としては面白いと思います。普段世界中のビジネスマンがやっていることを理路整然と概念化したことを簡単に説明しているので、具体的な状況を考えながら読むことで興味が増しましたが、これらの理論は現場で応用して始めて意味があるということも、この本を読んで思いました。

大学4年間の社会学が10時間でざっと学べる

出口剛司

KADOKAWA
(2019年2月1日発行・初版)
この中で取り上げられた雇用や労働に関することが、私にはとても興味深いトピックでした。特にアーリー・ホークシールドというアメリカ人の女性社会学者の研究である、感情労働やセカンド・シフト、グローバル・ケア・チェーンについてはぜひ学んでみたいと思いました。

MBA生産性をあげる100の基本

嶋田毅

東洋経済新聞社
(2017年9月18日発行)
この本の生産性は工場の生産性ではなく、仕事の効率や会社の人材の有効活用という面での生産性がテーマとなっています。それなりに納得する内容ではありますが、人間は機械でなく、感情もあり、病気も、ストレス解消の息抜きも必要なので、この本の通りには行かないと思いました。

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