Hello Malaysia

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謹賀新年2024

天皇陛下御誕生日

(令和5年2月16日撮影)

 マレーシアにお住まいの日本人、日系人の皆様、令和6(2024)年の年頭に当たり、謹んで新年のお慶びを申し上げます。

 長引くロシアのウクライナ侵略に加え、中東で新たな危機が生じ、世界は戦後最も不透明かつ不安な時代を迎えていると言っても過言ではありません。食糧・エネルギー問題、感染症、気候変動などのグローバルな課題も、私たちの生活を直接脅かしています。

 先の見通せない時代にあって、岸田内閣は、「変化の流れを絶対に逃さない、掴み取る」という覚悟の下、コストカット型経済からの脱却、少子化対策やデジタル化、そして世界を分断・対立ではなく協調に導く外交に、力強く取り組みます。

 明治維新、戦後復興、高度成長。変化を「力」に変えれば大きな変革を実現できることは、日本の歴史が証明しています。世界各地でご活躍される皆様が、「明日は今日より良くなる」と信じられる時代を切り拓くため、皆様と手を携えて前進してまいります。

 昨年5月、G7議長国として広島でサミットを開催いたしました。G7首脳はもとより、ゼレンスキー大統領を含め世界各国首脳を被爆地広島にお迎えし、「核兵器のない世界」に向けて取り組んでいく決意を改めて共有しました。首脳会談を行ったブラジルのルーラ大統領からは、日系社会に対して大変敬意を有している旨の発言がありました。世界各地において信頼と尊敬を勝ち得てこられた在留邦人・日系人の皆様のこれまでの歩みに、改めて思いを馳せ大きな感銘を受けるとともに、大変誇らしい気持ちになりました。

 私も昨年11月にマレーシアを訪問し、マレーシアとの関係の強化に向けて取り組んでいるところですが、在留邦人・日系人の皆様による日本の文化や魅力の発信、マレーシアの方々との交流は、日本とマレーシアとを結びつける絆をさらに強く、そして友好親善をより深化させることに貢献しています。これは世界を分断・対立ではなく協調に導くという日本の立場と一致するものです。在留邦人・日系人の皆様と政府とが手を取り合い、ともに両国の友好関係の促進を進めていくことができればと思いますので、引き続き、お力添えをいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

 最後に、皆様の御健勝と御多幸、そして一層の御活躍を心から祈念いたしまして、新年の御挨拶とさせていただきます。

令和6(2024)年 元旦
内閣総理大臣 岸田 文雄

 昨年9月に外務大臣を拝命しました上川陽子です。令和6
(2024)年の年頭に当たり、マレーシアにお住まいの在留邦人・日系人の皆様に、謹んで新年の御挨拶を申し上げます。

 日本はこれまで、相手国の社会、文化、歴史の多様性を尊重し、対話を重ね、地域の国々に寄り添ったきめ細かな外交を進めることで、国際社会の中で信頼を築いてまいりました。そこには常に、世界各地で御活躍される在留邦人・日系人の皆様の献身的な貢献がありました。

 私の座右の銘は「鵬程万里」、高い理想を掲げて遠くを見つめるというものです。外務大臣として、世界の信頼・期待に応える日本の姿を更なる高みに引き上げるべく、❶日本の国益をしっかりと守る、❷日本の存在感を高めていく、❸国民の皆様からの声に耳を傾け、国民に理解され、支持される外交を展開するという3点を重視しながら、歴史の転換点にある日本外交の指揮を執ってまいります。

 昨年10月、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う中断を
経て、4年ぶりに対面で第63回海外日系人大会が開催されました。多くの日系人の方々と直接交流する機会を頂き、日系社会との連携強化の重要性を改めて実感いたしました。日本と各国の人的往来もコロナ以前の水準に回復しつつあり、日本とマレーシアとの間の交流がますます深まるものと思います。外務省といたしましても、両国のつながりがより強いものとなるよう、全力で取り組んでまいります。マレーシアにお住まいの皆様の存在は、日本文化の発信者、民間交流の担い手として、重要な鍵を握ります。まさに、在留邦人・日系人の皆様と外務省とが両輪となって二国間の友好をさらに促進することができるよう、各種事業等を通じてサポートしてまいります。

 最後に、本年の干支である龍が高い理想に向かって昇ってゆくが如く、皆様にとりまして力強く輝く一年となりますよう、皆様の御多幸と一層の御繁栄を心から祈念し、新年の御挨拶といたします。

令和6(2024)年 元旦
外務大臣 上川 陽子

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